住まいの屋根材
こんにちわ!
日頃、屋根はなかなか見る機会がなく、
どのような状態になっているのかわかりにくい部分でもあります。
屋根材は住まいを守る大切な素材で、仕上げ材を選ぶ際には、その耐候性やメンテナンス、
構造や建てる地域の気候などを考慮したいものです。
また、どんな屋根材を選ぶかで、外観のイメージは大きく違ってきます。
屋根形状や要望する外観デザインに合わせて選ぶようにしましょう。
屋根材には大きく分けて、粘土系・セメント系・スレート系・金属系に分かれます。
【粘土系の屋根材】
粘土を使った焼きものの屋根材で、主なものは粘土瓦で、表面に釉薬が塗られている釉薬瓦と塗られていない素地瓦(いぶし瓦、素焼き瓦)とに大別することができます。
粘土瓦は、他の屋根材に比べて屋根の重量が重くなり、耐震性能を考慮する必要があります
【釉薬瓦とは】
陶器瓦とも呼ばれ、プレス成形した瓦形の素地に釉薬(うわ薬)をかけて、窯の中に入れて高温で焼き上げた瓦をいいます。
瓦表面の釉薬がガラス質になっているため、水が浸透せず、長い年月を経ても美しい状態を保て、メンテナンスの必要がありません。
【無釉瓦とは】
無釉瓦には「いぶし瓦」、「素焼瓦」、「練込瓦」、「窯変瓦」などがあります。
「いぶし瓦」は、陶器瓦と同じ粘土瓦の一種ですが、陶器瓦と焼き方が違い、粘土を瓦の形にかたどったあと、釉薬(うわ薬)をかけずに窯の中に入れて焼き、そのあと「むし焼き」にして瓦の表面に炭素膜を形成させ、瓦全体(裏も表も)が渋い銀色をした瓦です。
【セメント系の屋根材】
セメント系屋根材は、経年により変色、脱色がおき、数年ごとにメンテナンス(塗装)が必要となります。こまめに塗装しないと、セメント瓦自体の劣化が早くなります。
しかし、セメント瓦は粘土瓦のように焼きねじれ、凍害といった心配がなく寸法精度が高いので、施工性の点では優れています。
【化粧スレート葺きの屋根材】
スレートとは天然鉱物である粘板岩のことを指し天然スレート葺きとも言います。
また、セメントと石綿(アスベスト)を高温高圧下で養生・成型した板状の石綿スレートに着色剤で着色したものを「化粧石綿スレート」といいます。
ただし近年、環境問題等への配慮から、石綿を使用しない製品(ゼロアスベスト)が登場し、石綿の代わりに、人工繊維や天然繊維を使用した無石綿の化粧スレートが普及しています。
【金属葺きの屋根材】
金属葺きには、鋼板、銅板、アルミニウム板、ステンレス板などの種類があります。
金属板は、加工しやすく施工性がよいのですが、錆びやすいという欠点があります。
また、最近では、外壁材のサイディングと同様に、ガルバリウム鋼板の金属屋根が多く採用されるようになりました。
【特徴】
- 軽量で地震対策に良い。
- 施工性がよく、複雑な屋根形状や変形屋根に適している。
- 葺く金属板により、錆び止め対応が必要。
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