雨漏りと外壁塗装
外壁からの雨漏りの場合、世間一般に外壁を塗装することで雨漏りが
止まると安易に考えられている面もありますが、通常の外壁塗装を施すだけでは
雨漏りを止めることは大変難しいといえます。
通常の外壁塗装で、仮に雨漏りが止まったとしても、それは一時的なものであり
「応急処置程度」と考えるのが妥当です。
防水性の高い塗料等を使用し、外壁に防水塗膜を形成する方法がありますが
それらの防水塗膜の効果にも限界があり、塗膜以前の下地状態の優劣によって
防水性能が左右されます。
また近年、外壁材やシーリング材をはじめ、様々な部材が使用されており、絶えず
雨風の影響を受け、紫外線にさらされ続けていることから、メーカーカタログに
書かれているような高い防水性能を発揮させるのは難しいと考えられます。
近年では、塗膜暑さ5ミリを超えるような厚膜の防水塗料も出ており、それらの
防水塗膜は、万全な下地処理をするという前提で考えれば、相当な防水性能を期待
しても良いでしょう。
また、メーカーによっては、完全防水を目的にした防水塗料も開発されているため
塗装による防水を全て否定することはできません。
それらの防水塗料の中には、防水としての機能を十分に発揮する材料もあり、10年
以上の防水保障を謳っているメーカーもあります。
ただし、それらの防水塗料材はコストが高額になることから、通常の外壁用塗り替え
塗料と同一レベルで比較することは、現実的とは言えません。
それらの高性能防水塗料は、外壁を塗装によって防水するというより、防水材を
外壁に塗るという考え方に近いものです。
前の記事へ
« 屋根瓦 歴史の古い粘土瓦次の記事へ
屋根の勾配について »